農業ビジネス拡大へ、「水のまち」で最先端農業 植物工場の野菜「味良し!?」(産経新聞)

 光や温湿度、培養液などを人工制御し、天候や季節に左右されずに農作物の生産ができる「植物工場」が、山梨県都留市役所の倉庫内に設置された。経済産業省の補助を受けた栽培施設の展示事業で、「水のまち」といわれる都留市が自家発電設備として市役所前などに設けた「小水力発電所」を活用している。

 実施主体の第3セクター、都留市観光振興公社や同市は、農家や事業所に見学会などでPRして工場を普及させ、農業ビジネスの拡大を図る考えだ。市の担当者は「耕作放棄地が広がり、露地物生産だけというわけにもいかない。安定的な食料供給システムとして植物工場への期待は大きい」としている。

 植物工場のメリットは、四季を通じた収穫や、露地物より短期間(40日−3カ月程度)での収穫、無農薬栽培、無洗野菜の提供が可能など。栄養価が高い野菜が生産可能との研究結果もあるという。

 都留市の工場は約30平方メートルの広さ。高さ約180〜115センチの栽培装置7台を設置し、レタスなどの葉物野菜や特産の葉ワサビを栽培する。事業費は約1054万円。公社職員が光源や培養液などの管理を担当するほか、蛍光灯より長寿命で排熱が少ない「ハイブリッド電極蛍光ランプ」を採用して省エネを図り、小水力発電所の電力を使い環境にも配慮した。

 関係者が出席した記念セレモニーで、小林義光市長は「食の安定供給、安全を考えると植物工場の持つ可能性は大きく、普及、促進に努めたい」とあいさつ。経産省関東経済産業局の増田仁産業部長は「砂漠でも野菜ができるのが植物工場。二酸化炭素を排出しない電力を使った設備は初めてで、地域活性化への期待も大きい」と話していた。増田部長によると、全国約50カ所の植物工場を3年後に3倍にするのが政策目標という。

■禁断のそのお味は?!

 取材の最後に写真撮影のため、白衣を着て工場内に入った。緑の野菜が所狭しと並び、当たり前だが見たところも露地物と変わらない。“試食”させてもらうと、サクサクッと歯ごたえがよい。スーパーなどで買う野菜より、少し甘い感じがして味もなかなかと感じた。施設見学などの問い合わせは同公社(電)0554・45・4111。(北村豊)

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